環境技術におけるリンナイの商品開発について開発本部長に話を聞きました。
VOICE
- ~リンナイの商品開発ビジョンと体制について~
中期経営計画の手ごたえ
中期経営計画「New ERA 2025」の3年目が終わりました。スタートしてから状況が大きく変わった商品としては、ハイブリッド給湯・暖房システム「ECO ONE(エコワン)」があります。同様に高効率給湯器「エコジョーズ」も含め、政府からの補助金制度が適用されるなど、CO2削減の取り組みが本格化しています。開発部門としては、新築だけでなく既築や集合住宅にも設置できるエコワンでのバリエーション展開を進めており、商品として成熟度が増していくのを感じています。
また、海外ではアメリカにおいて高効率給湯器をリニューアルし、ガスの種類や排気バリエーションを共通化することで、流通や販売先等での在庫保有負担を大きく減らすことができ、現地の販売店などで大変喜ばれ、販売も好調です。
商品開発のビジョン
リンナイの開発は量産化に向けた先行開発や商品開発がほとんどを占めており、これまで「基礎研究」や「応用研究」の比率は、一般的な製造業と比べ低い状況にあります。カーボンニュートラル実現に向け社会全体が大きく変化していく中、次世代商品開発を強化するためのイノベーションセンターの新設を見据え、既存の事業に親和性の高い分野を軸として応用研究を段階的に強化・推進していきます。
開発部門としては、全社で掲げる2025年までの中期経営計画の遂行に加え、2030年をターゲットとする応用研究分野の強化を推進し、さらに長期計画として、2040年の商品開発の姿を描いた「開発本部ビジョン」を掲げ、全社でベクトルを合わせる活動をしています。
商品開発の体制
開発の体制についても改革を推進していきます。例えば、海外向けのヒートポンプ給湯器の開発において、開発実績のあるオセアニアの事業所所属のエンジニアが設計や試験に加わり、グローバルな開発体制で推進していきます。国内においても、試験設備を増築し、製造・開発部門が集結して、ハイブリッド給湯器の開発を推進、販売拡大をめざします。
リンナイにおける開発部門の魅力とありたい姿
世界においては、カーボンニュートラル実現に向けた電化の流れだけでなく、これからガス需要が伸びる地域もまだ多くあります。電化への対応については技術構築、量産化を進める一方、ガス使用エリアにおいても高品質、高効率を追求して、それぞれ技術の磨きをかけていきます。さらに水素などの代替エネルギーにも対応することを含め、「全包囲網」で臨んでいきたいと思います。
リンナイの開発部門は、会社が取り組むべき社会課題としてある「生活の質の向上」「地球環境問題への対応」の実現をめざすことを使命としつつ、加速的に変化するこの社会において、時代をしっかり捉え、一歩先を進む組織でありたいと考えています。前任の海外事業部門での経験も生かし、グローバルな視点で時代の先を読む力と具現化できる実行力を身に付けられるよう、日々努力していきたいと思います。