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リンナイの人的資本戦略

中期経営計画「New ERA 2025」では、「社会課題解決への貢献」「事業規模の拡大」「企業体質の変革」を軸とした戦略ストーリーを策定し、持続的で堅実な長期成長をめざしています。次世代への成長の第一歩として掲げたこれら戦略ストーリーを実現するためには、その原動力となる従業員の力を結集し、チャレンジし続けることが必要不可欠となります。当社では、経営戦略に紐づく人的資本への投資を積極的に行うとともに、戦略ストーリーの推進を通じた企業成長を実現することはもちろん、そのプロセスの推進により従業員の成長そしてエンゲージメントの向上を実現していきます。

人的資本戦略の概略図(指標および目標)

従業員一人当りの売上高(連結)

重点施策(人材育成方針、社内環境整備方針)

『グローバル』人材の育成

海外売上比率が50%を超えた当社にとって、海外市場での成長は事業規模拡大を加速させる大きな推進力となります。海外展開をこれまで以上に強力に推進していくため、グローバル人材の質と量を確保していくことは、人材戦略上の重要な位置づけであります。これまで取り組んできたグローバル市場に必要な商品技術、製造技術、ファイナンススキル等の専門領域に加え、海外での実体験に裏打ちされた国際感覚豊かな社員の育成を推進していきます。

『DX』人材の育成

購買行動や流通構造が変化する社会において、本業における将来的な競争力を確保するため、これまでのビジネスや業務のプロセスの有り方を根本から見直し、消費者志向への転換など企業体質の変革を実現することが必要不可欠です。その実現に向けて当社ではDXを推進しており、既に推進体制の構築、人材育成、技術環境の整備、データ管理基盤の構築などさまざまな取り組みを行っております。特に人材面では、当社のDXをリードするコア人材について「DXビジネス人材」、「DX技術人材」と定義し、専門的な育成プログラムを開始しております。またコア人材以外にも、ITリテラシーの底上げを目的に、IT機器を活用する社員に対するデジタル基礎教育も推進しており、全社を挙げてイノベーションの創出、業務生産性の向上を実現していきます。

『ブランド』の浸透

当社では、2016年より国内外ともに一貫したブランド戦略を推進・展開しており、そのブランディング活動の中核に位置付けているのが、従業員への浸透活動です。新ブランド制定当初より、従業員一人ひとりがブランドプロミス「Creating a healthier way of living」を理解し、日々の業務の中で体現していくことが、リンナイブランドを確立していく上で必要不可欠な要素と考え、当社社員を中心に浸透教育を実施してきました。今後はこれまで以上に「差別化された選ばれるブランド」をめざし、このブランド浸透教育を海外グループ会社の社員にも拡大し、従業員のマインドチェンジを強力に推進してまいります。

戦略を支える『人材投資』(教育機会の増大、多様性の推進、社員の働き方/職場環境)

グローバル、DX、ブランドの取り組みに加え、経営戦略を実行する上で必要不可欠な従業員のパフォーマンス向上を狙う中長期的な人材投資も進めております。

「教育機会の増大」

従業員に対する教育施策については、従来より階層別・部門別・自己啓発教育などの仕組みをもとに、その能力向上に取り組んできました。2021年10月に実施した第1回エンゲージメント調査結果を分析する中で、「管理職層と非管理職層のエンゲージメント結果に差が大きい点」、「社員の成長を促す仕組みが不足している点」が全社課題であることが判明しました。
これら課題を解決し、従業員個々の能力および組織力を向上するため、経営と現場をつなぐ立場である管理職層の意識転換施策(マネジメント力向上など)や、従業員の基礎的なビジネススキル・専門性の向上施策および将来のキャリアを踏まえた主体的な学びを後押しする環境の整備など、各種支援の取り組みを進めています。
また、上記に加え、カーボンニュートラル・デジタル化・少子高齢化などをはじめ、企業を取り巻く環境は変化に富んでおり、将来にわたって当社が成長し続けるためには、全社視点で経営を担うリーダーの発掘・育成が必要不可欠です。これに対しては、2021年度より中核人材育成プロジェクトを開始し、既に第1期生の選抜および教育プログラムを実施しており、今後も継続して優秀なリーダー人材の育成に取り組んでおります。

「多様性の推進」

労働人口減少の中での労働力確保および多様な価値観・経験を持つ人材の活用による新たなアイディア創出のため、女性・シニア社員・障がい者・キャリア採用者の活用に関する取り組みを進めています。
特に女性社員については、従業員の約30%を占める人数規模にもかかわらず、サポート業務(一般職)での活躍が中心となっており、その能力活用についてはまだまだ対策の余地があると認識しております。総合職採用および一般職からの職系転換を積極的に行うことや、管理職候補者の選定および計画的な育成を通じ、女性社員の基幹業務での活躍を推進しております。
また時短勤務制度、育児休業取得の促進など、女性社員がキャリアを継続できる働きやすい環境づくりと並行して、育児に対する男性の理解促進や働き方の見直しによる生産性向上をめざし、男性社員の育児休業取得率向上への取り組みも進めております。

「社員の働き方/職場環境」

人生100年時代の到来、個人のキャリア観の変化など、世の中の価値観が大きく変化する中、従業員が高い意欲を持ち最大限の力を発揮しつづけるため、テレワークをはじめとした新たな働き方の推進や心身の健康サポートを含めた職場環境の整備に関する取り組みを推進しております。日々の健康意識向上のため、食堂での健康食の拡大や福利厚生制度と連動した健康プログラムの導入、従業員の心理的・物理的な安全を確保するための各種ハラスメント教育や安全衛生活動の推進など、従業員の日々のパフォーマンスを支える取り組みを実施しています。