ハイブリッド給湯器のDRready実証実験を開始
政府は新たなエネルギー基本計画で再生可能エネルギー(以下、再エネ)を4割~5割にすることを決めました。ただ、再エネはエネルギーの需要と供給のタイミングが合いにくく、場合によっては電力がひっ迫し、大規模な停電の恐れがあります。そこで、再エネの不安定な出力を補う調整力の調達手段としてデマンドレスポンス(以下、DR)に注目が集まっています。
政府は新たなエネルギー基本計画で再生可能エネルギー(以下、再エネ)を4割~5割にすることを決めました。ただ、再エネはエネルギーの需要と供給のタイミングが合いにくく、場合によっては電力がひっ迫し、大規模な停電の恐れがあります。そこで、再エネの不安定な出力を補う調整力の調達手段としてデマンドレスポンス(以下、DR)に注目が集まっています。
特に、家庭用蓄電池やヒートポンプ給湯器、電気自動車などの家庭が所有する電気機器は今後の普及拡大が見込まれており、遠隔操作しDRに対応させるDRreadyへの取り組みが、経済産業省を中心に広がっています。
リンナイは2050年のカーボンニュートラル実現に向け、2030年のハイブリッド給湯器年間販売30万台を計画しています。電気とガスを使い分けることができるリンナイのハイブリッド給湯器「ECO ONE(エコワン)」のDRについて、エネルギー仲介業務を行う株式会社エナリス様と実証実験を開始しました。
VOICE
事業企画本部 本部長 兼
みらい研究所 所長
小林 輝夫 様
- ~DRreadyの実証実験を行っているエナリス様に聞く~
- エナリスは、電力小売事業や法人のエネルギーによる脱炭素推進をサポートする事業のほか、分散するエネルギー源を束ねて電力の需給バランスを調整するアグリゲーション事業に力を入れています。その一つである電力使用量を調整する「デマンドレスポンス(DR)」において、リンナイさんと協業することになりました。
2016年度から経済産業省とアグリゲーション実証も含めて足掛け8年、VPP(分散型エネルギーを一つの仮想電力に置き換える)実証事業を行っている当社は、以前から家庭用のエネルギーにおいてヒートポンプ給湯機の活用には注目していました。ハイブリッド給湯器は、ヒートポンプ給湯機に加えてガス給湯器も備えていることで「湯切れ」の心配がないため、本来用途での利便性を損なうリスクを低減した上で電力の活用を両立させることのできる重要なリソースであり、エネルギー業界において影響力が高いと感じています。
- 我々はハードの製品をつくっているわけではないので、リンナイさんのような機器開発のできるメーカーとこれからもコラボレーションしていきたいと思います。地球環境の観点でも、脱炭素に向けてどうやって貢献していくかを一緒になって考え、進めていければと思っております。