私の便利を、
みんなの便利に
変えていく。

技術系社員

開発(商品) / 厨房機器設計室 
岡野 佑香(2012年入社)

物質工学専攻

私の便利を、
みんなの便利に
変えていく。

開発(商品) / 厨房機器設計室
岡野 佑香(2012年入社)物質工学専攻

自分が関わった製品は、
自分でも使う。

ガスコンロの設計、開発がメインの業務になります。強火力バーナーにするか標準バーナーにするか、魚焼きグリルは付けるか否かなど、商品の仕様を決めるところから関わります。毎年何かしら新しい製品が世に出て行くのですが、忘れられない製品が入社2年目から3年目にかけて担当したビルトインコンロ「リッセ」です。フルモデルチェンジでした。コンロの点火や消火を調整するバルブも新しくつくる、まさに基本中の基本からすべて変えた仕様です。試作品の段階で、バルブが開いても、まったく火が点かないこともありました。様々な壁に当たりながらもフルモデルチェンジということで、点火つまみをはじめ、フェイスデザインをガラッと変えたこと、ひとつひとつの部品や仕様などを細かく見られたことや、当たり前の動作が稼働しないことなど貴重な体験になりました。実はこの製品は、自分でも使っています。思い入れがあった製品ですし、日々使いながら気づいたことを次の製品に活かしたいという狙いもあります。実家ではIHを使っているので、逆に比較対象として見ていますね。どちらにも良し悪しがあって、やはり手入れのしやすさはまだIHには勝てないけれど、着実に近づいているという実感はあります。そして、私が担ったコンロからでる炎。その火力は、IHには圧勝です。

私にとっての買い物は、
現地調査でもあります。

コンロは生活必需品ですし、そうそう買い換えるものではありません。そのため、買ってから役割を終えるその瞬間まで不具合なく使っていただける品質がまず大切です。その上で、長く付き合っていくコンロだからこそ、いつまでも綺麗なままの姿を維持できることが重要な要素だと考えます。つまり、お手入れのしやすさを、品質と同じくらい大切に考えています。だから単に“見た目”が良いだけのデザインではダメなんです。“使いやすさ”“手入れのしやすさ”という視点も含め設計しています。とことん使う人の気持ちになって考えなければ長く愛されるようなコンロは生まれません。例えばスーパーは、使う人の気持ちを知るいい機会です。買い物の合間に、決まって他のお客さんが何を買っているかを見ます。お肉や魚を買う人は、一から自分で料理する人。お惣菜を利用する人は時間がないから買うのか、つくりづらい料理だから買うのか、それがわかれば求められる機能が変わると思うのです。実際、魚焼きグリルで魚を焼く人が減っていて、パンを焼いたり買ったものを温めたりすることに使われているといいます。身近にある製品で欠かせないものだからこそ、普段の生活での気づきは重要です。それが商品に反映されたら、きっと、みなさんの日々の暮らしがちょっぴり便利になると思うのです。そんなことを思いながら毎日を送っています。